先進国の原油需要 既に、ピークアウトの可能性

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TODの Rune Likvern 氏が、先進国(OECD)の原油需要と価格を分析して、先進国の原油需要が既に、ピークアウトしている可能性を指摘しています。


上のグラフは、1965年からの原油の需要と価格の推移を表しています。
青い部分が、先進国(OECD)の原油需要で、黄色がインドと中国、茶色が旧ソ連邦、灰色がその他の国の原油需要で、折れ線グラフが原油価格の推移です。

このグラフを見ると、先進国(OECD)の原油需要は、原油価格に連動して、増減していることが分かります。
その反対に、インドや中国、その他の国は、原油価格との連動は見られず、毎年、需要が伸びています。

より詳細な分析では、原油価格が60ドル/バレルを超えると、先進国の原油需要の伸びに影響が出始めて、75ドル/バレルを超えると、先進国の原油需要が減少することが、分かっています。

1980年代のオイルショックの際にも、原油価格の上昇で、景気が後退して、先進国の原油需要が減少しましたが、その後、天然ガス原子力という代替エネルギーの利用拡大によって、先進国は、危機を脱しました。

しかし、今回は、天然ガス原子力に匹敵する代替エネルギーが見当たらないために、今後、景気が回復して、原油価格が上昇した場合に、先進国への打撃が長期化する懸念があるということです。