2007/6 サウジアラビア原油生産量

年月 産油量 石油用リグ 天然ガス用リグ(括弧内は前月との差分)
2006/11 878
2006/12 862
2007/1 842
2007/2 832
2007/3 827
2007/4 833
2007/5 843 57(+9) 21(-4)
2007/6 831 52(-5) 24(+3)
産油量:IEA統計データより。単位は、万バレル/日。
リグ数:Baker Hughes 公開情報より。
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サウジアラビアの6月の原油生産量は、前月から日量12万バレルの減少となりました。年初の水準まで回復した前月から、一転して、今月は、落ち込んでいます。石油用リグ数も減少していることから、開発が一時的に停滞していることが懸念されます。6月から日量50万バレルのAFKの新規油田が稼動する予定でしたが、生産量を見る限り、その兆候は、表れていません。

3月4日のEnergy Bulletinで、Phil Hart氏は、Khursaniyah(AFK油田)の生産開始が2007年の末にずれ込むかもしれないと言っていましたが、もし、これが正しい情報だとすると、2007年は、サウジの新規油田からの増産分が消えるので、年末にかけて、生産量の減少が顕著になることが予想されます。ここ数年のサウジの減退率(7%)を当てはめると、日量780万バレル水準まで減少する可能性もあります。

一方、IEAによると、欧州やアジアの景気拡大によって、2007年の世界の原油需要が拡大して、第四四半期には前年比2.6%まで加速することを予測しています。既に、現時点でも、世界的に原油在庫の逼迫感が強いために、さらに、需給がタイトになれば、2007年末から2008年初にかけて原油価格がバレル80ドルを超える水準まで高騰する可能性が高くなってきました。