前回は、1950年代以前の米国債利回りの公開情報について調べました。
まず、1934年1月から2016年8月までの、米国債の10年新発債と3ヶ月既発債の月次利回りを、そのまま、重ね合わせて、グラフ上にプロットしたものが、以下の図です。
上のグラフの左側を見ると、1934年から1961年に発生した6回の景気後退の中で、逆イールドが発生した可能性があるのは、1957年と1960年の2回の景気後退のみであることが分かります。
上のグラフで、月次の利回りは、3ヶ月移動平均を取っています。また、新発債(10年債)と、既発債(3ヶ月債)との間で、ベースを合わせるための利回り調整を行っていません。
上のグラフの左側を見ると、調整前イールドカーブでは、1934年から1961年に発生した6回の景気後退の前には、いずれも、逆イールドが発生しなかったことが分かります。
次回からは、1960年から時代を遡って、利回り調整を行いながら、各景気後退におけるイールドカーブの推移を調べて行きたいと思います。