投資観 第36回 1927年~2007年の米国債利回り (参考)

前回は、1960年代以降の三種類の米国債イールドカーブの特徴を比較しました。

今回からは、さらに、時代を遡って、1920年代後半から1950年代のイールドカーブの推移を探ってみます。

まず、以下のグラフは、1927年から2007年までの米国債利回りと米国株式配当利回りの推移です。
青色・・・株式(S&P500)の配当利回りの12ヶ月移動平均
橙色・・・米国債3ヶ月債の利回り
緑色・・・米国債長期債(20年~30年債)の利回り

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これは、QVMという投資アドバイス会社のRichard Shawという人が、調べたデータです。
注意)データの出典が確認出来ていないので、参考情報として捉えてください。

このグラフの左側の緑色と橙色の線に着目すると、1928年~1930年辺りに、イールドカーブの逆転が見られますが、1958年辺りまでの約30年間は、イールドカーブの逆転が見られません。

ところが、1928年~1958年の間に、米国は、1929年からの恐慌を含めて、6回の景気後退に陥っています。

従って、この期間は、イールドカーブが米国の景気後退の先行指標として機能していなかったことになります。

次回からは、この事実の正否を、公開データを使って、確認していくことにします。