アイスコーヒーの世界的な普及について

日本では、普通に飲まれている缶コーヒーやアイスコーヒーですが、欧米では、長い歴史の中でホットでのコーヒーの飲み方が定着していたために、最近まで、冷たいコーヒーは殆ど飲まれていませんでした。従って、コーヒーの需要は毎年、夏場にかけて落ち込んでいました。
しかし、スペシャリティーコーヒーチェーンのスターバックスコーヒーは、夏場の売上拡大を狙って、日本などアジアで良く飲まれるアイスコーヒーを欧米で普及させようと、積極的なマーケティングを行ってきました。
スターバックスコーヒーは、まず、1994年にぺプシコーラと合弁事業を始めて米国のスーパーマーケットなど大量販売向けコーヒー飲料の開発に着手しました。合弁会社のノースアメリカ・コーヒー合資会社は、1996年の夏にボトル入りフラペチーノの販売を開始しました。2003年に入ると、テレビコマーシャルを使った積極的なマーケティングを行い、ボトル入りフラペチーノと缶入りアイスコーヒーのダブルショットの30秒のテレビコマーシャルを全米で開始しました。
このようなマーケティングが成果を挙げて、徐々に欧米でも、缶やボトルに入った冷たいコーヒーを飲む習慣が普及してきました。
近年のコーヒーの需要拡大の背景には、このような、コーヒーチェーンのマーケティングの努力があったのです。