天然ガス由来の副産物

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グラフ1.・・・米国の石油生産量の推移(crude:原油、ngl:天然ガス
グラフ2.・・・世界の石油生産量の推移
グラフ3.・・・米国の天然ガス由来の副産物の生産量の推移
グラフ4.・・・エタン価格の推移

Econbrowserが、米国の石油供給量の増加と、天然ガス由来の副産物との関係について、重要な視点を呈示しています。


・EIAが発表した5月の米国の石油生産量は、日量1080万バレルとなり、2005年1月から210万バレルの増加となりました。

・しかし、この合計された数値には、重要なポイントが隠されています。

・EIAの石油生産量は、いくつかの部分から構成されており、主要な部分は、原油由来の部分と、天然ガス由来の凝縮リースの生産量です。

・2005年においては、原油及びその精製物の生産量は、全体の3/4を占めていました。

・その後の増加分のうち、原油及びその精製物の生産量が占める割合は、40%のみで、残りの60%は、凝縮リースとバイオ燃料の増産分でした。

・世界的に見ても、2005年における石油生産における天然ガス由来の成分は、10%程度でしたが、その後の石油生産の増産分の約半分が、天然ガス由来の成分になっています。

天然ガス由来の成分としては、主要成分であるメタン以外に、副産物としてのエタン、プロパン、ブタン、ペンタンなどがあります。

・これらの副産物は、燃料としてよりも、主に、化学製品の原料として利用されています。

天然ガス価格の下落によって、エタンなどの価格も、急落しています。

・重要なのは、天然ガスの増産と、これまでの原油の増産を同一視すべきではないという点です。

・特定の石油生産企業や天然ガス生産企業に投資する際にも、この点を忘れてはいけません。

・現在の天然ガスの増産というトレンドで利益を得るのは、原料価格が下がる石油化学企業ですが、これまでの自動車を運転しているドライバーには、あまり、メリットが無いのです。