日本のブレーク・イーブン・インフレ率の推移

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上の最初のグラフは、日本相互証券が公開している日本のブレーク・イーブン・インフレ率の推移です。
日本相互証券

注)ブレーク・イーブン・インフレ率とは、10年国債の利回りから、10年物価連動債利回りを引いた値で、市場が予想する10年後の期待インフレ率を表すと言われています。

上の二番目のグラフは、消費者物価指数(全国)の前年同月比の推移です。
総務省統計局

二つのグラフを見比べると、ブレーク・イーブン・インフレ率と消費者物価指数の前年同月比は、米国のような相似形にはなっていないことが分かります。(平成16年=2004年)

これは、日本の物価連動債の残高が少なく、流動性に乏しいという事情が背景にあるようです。

また、最近、日本のブレーク・イーブン・インフレ率が上がっている事から、インフレの期待が高まっているという意見を聞かれますが、水準としては、2004年~2008年のデフレの時期を下回っていることから、若干、疑わしいように感じます。