商品循環 第41回 ディスカウントレートのデータを作成する

 
前回、商品循環と比較する短期金利として、ディスカウントレート(公定歩合)が最も相応しいことが分かりました。
今回は、実際に、過去のディスカウントレート(公定歩合)をダウンロードして、1911年11月からの年月データを作成します。
 
1.ダウンロード
 
セントルイス連銀のサイトから、1914年11月16日からのセントルイス連銀のディスカウントレート(公定歩合)をExcel形式でダウンロードします。
 
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このデータは、ディスカウントレートの変更履歴で、時系列的に不連続な値となっているので、このデータを編集して、Accessの更新データを作成することにします。
 
2.更新データの作成
 
(1)日付の表示形式を、YYYY-MMに変更します。これは、Accessで年月のデータとして、扱うためです。
 
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(2)インポート先のAccessのテーブルを、定義しておきます。
 
レートは、小数点以下が有るので、浮動小数点で定義しておきます。
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(3)Excelのデータをコピーして、Accessのテーブルに貼り付けます。
 
この際に、キーの重複エラーが8件発生します。
これは、2001年1月のように、1ヶ月に複数回のレート変更が発生したデータが、Accessでエラーとなったためです。
エラーとなった当該月のデータは、最も月末に近いデータが、Accessに反映されるように、手で修正します。
 
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3.ディスカウントレート元データの準備
 
(1)ディスカウントレート元データのテーブルを定義します。
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(2)上のテーブルに、以前に作成したPPIのデータなどをコピーして、1914年11月から2011年4月までの全年月のデータを作成します。
 
(3)更新クエリを作成、実行して、上のデータを、初期化しておきます。
  区分← 1
  レート← 0
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(4)さらに、別の更新クエリを作成して、この元データに、2.で作ったディスカウントレートの変更データを反映させます。
  区分← 2
  レート← 変更データのレート
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(5)上のクエリを実行させると、全年月データで、変更のあった年月だけが、区分が2で、変更後のレートが設定されたデータが作られます。
 
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4.ディスカウントレートデータの完成
 
(1) 3.で作成したディスカウントレートの元データをExcel形式で、エクスポートします。
(2) 4列目のカラム(ディスカウントレート)に、2列目の区分が2だったら、3列目のレートを表示し、それ以外(=1)だったら、一つ前の行のディスカウントレートを表示するように、式を入力して、全ての行にコピーします。
    例。 =IF(B3=2,C3,D2)・・・3行4列目
 
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以上で、1914年11月から2011年4月までの、ディスカウントレートのExcel形式のデータが完成しました。
 
このデータは、SkyDriveにアップロードしてあります。
次週は、このデータをさらに、PPIとリンクさせて、商品循環と対比できるようにします。