米・商務省が発表した2011年1月の米国の新築住宅販売は、前月比12.6%減の年率28.4万戸となりました。
新築住宅在庫は、18.8万戸と1967年12月以来の低水準となり、12月の販売ペースでは7.9ヶ月分となりました。
在庫の絶対数は低水準ですが、過去の平均である6ヶ月分と比較して、相対的な在庫は過剰であると言えます。
上のグラフは、米国の新築住宅に関する以下の推移です。(1963年~)
・販売戸数
・供給月数(=在庫戸数÷販売戸数)
・在庫戸数・・・緑色:未着工、青色:建設中、赤色:完工
・販売戸数
・供給月数(=在庫戸数÷販売戸数)
・在庫戸数・・・緑色:未着工、青色:建設中、赤色:完工
新築住宅は、史上最低水準の販売ペースが依然として続いています。
これは、大量に存在する中古住宅の在庫が原因で、新築住宅の価格競争力が無いためです。
新築住宅の販売不振は短期的には景気に悪影響を及ぼしますが、在庫が引き続いて減少傾向にあることから、長期的には、住宅市場の改善に対して、良い方向に向かっていると言えます。