米国で石油の鉄道輸送量が急増している

ロイターから、米国で、原油価格の地域間格差を利用した裁定取引のために、鉄道による原油輸送が活発化しているというニュースです。


・まだ、量的には少ないものの、鉄道による原油輸送が昨年の二倍となっています。

・生産者が鉄道ターミナルを拡充しているので、この傾向はさらに拡大するものと見られています。

・理由は、供給過剰となっている中西部から、相対的に価格が高くなっている、メキシコ湾岸を含めた他の地域に輸送するためです。

・今週、ノースダコタ州のバッケン・シェール油田では、1バレル81ドルでした。

・そこから、1600マイル、南へ鉄道で輸送した場合、運賃は1バレル7ドルかかりますが、ルイジアナでは、同じ石油が1バレル104ドルで売ることが出来ます。

・カナダやノースダコタ原油生産の増加で、クッシングの在庫は、先週、3800万バレルに達しました。

ノースダコタから南部へ輸送するパイプラインの敷設も検討されていますが、2013年以降なので、それまでは、鉄道輸送が有利です。

・バフェット氏のバークシャー・ハザウェィ社が2009年に買収した鉄道会社のBNSFは、石油輸送で大きな利益を上げています。

・同社のデニス・スミス氏によると、この18ヶ月間で石油輸送は急増しているそうです。

◆◆◆

やはり、米国では、シェール層からの石油生産が増えていて、それが、石油の物流や価格決定に、様々な影響を及ぼしているようです。