水危機のアジアの未来、ADB総裁顧問が警告

シンガポールで開催されている「国際水週間」で、アジア開発銀行特別顧問のArjun Thapan氏は以下のように発言されています。

・アジアで使用されている水の80%はかんがい用の農業用水で、これが不足すれば食糧供給に深刻な問題が生じる恐れがある。
・また10~15%は工業用水だが、農業でも工業でも水の使用効率は1990年から1%しか改善されていない。
・もしもこのまま問題を解決しなければ、アジアの経済成長を鈍化させる。

また、中国では黄河のおよそ50%は水質汚染によって農業利用が不可能で、河北省などを流れる海河流域の地表水の50%以上はどんな利用にも適さない状態だということです。

中国、インド、フィリピンが特に水ストレス(※)が高いようです。

※水ストレスとは、利用可能な水が1人当たり年間1700立方メートルを下回る状態のことです。