マイクロ波による無燃料ロケット発射実験

東京大学大学院新領域創成科学研究科の小紫公也教授のグループは、マイクロ波ビームを遠隔供給して、ロケットを打ち上げる研究を行っています。


この度、同グループは、日本原子力研究開発機構と共同で、高出力マイクロ波発振器「ジャイロトロン」(発振周波数170ギガヘルツ、出力1メガワット)をマイクロ波源として利用し、地上から遠隔的に供給されるマイクロ波ビームを用いてロケットの打ち上げ実験を行い、重量のある金属製機体の打ち上げに成功しました。

下の動画はそのときの様子で、1.2メートルの高度まで持続的に推進力を発生させ、126グラムの金属製ロケットを持ち上げています。


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この推進方式では、本体に燃料を積まないために、ロケットの軽量化・簡素化が図られ、打ち上げコストを現在の100分の1程度に抑えられると言われています。
今後、宇宙太陽光発電を実現していくための重要なインフラ技術の一つだと言えます。