ピークオイルの考え方の基本 第三回

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TODの Gail the Actuary 氏による、ピークオイルの考え方の解説の三回目です。



図9 原油価格と景気循環の関係

デーブ・マーフィー氏の分析によると、インフレ調整後の原油価格が80~85ドルを超えると、景気後退に陥るという相関関係があります。

図10 原油需要とGDPの関係

デーブ・コーエン氏の分析によると、原油需要とGDPは、高い相関関係に有ります。
すなわち、景気後退に陥りGDPが減少すると、原油需要が減少します。
原油の需要が減少すると、原油の供給にもブレーキがかかります。

図11 液体エネルギーの生産量予測

トニー・エリクセン氏が、個別の石油・天然ガスプロジェクトの分析結果から積み上げた液体エネルギーの生産量予測では、2008年に原油等の供給はピークアウトしました。

科学的には、オイル・サンドやシェールオイル北極海域や深海底に、膨大な石油が埋蔵されていることは、事実です。
しかし、これらの石油は、掘削と採り出しに、大きなコストがかかるために、最終的な原油価格が80~85ドルを超えてしまいます。
この水準を超えると、景気後退に陥り、需要が減少して、これらのプロジェクトへの投資が不可能になります。
さらに、既存の油田は、時間の経過とともに減退するので、結果的に全体的な原油生産量は、減少して行きます。

これが、オイルピークの考え方です。