上のグラフは、米国の失業保険申請者数（四週移動平均）の1971年から現在までの推移です。
２００９年９月第５週の新規失業保険申請者数は、前週よりも１万７千人増えて、５５．１万人となりました。６週間ぶりの増加です。
新規申請者数の四週移動平均は、前週よりも６千２５０人減って、４月のピークから、１１万７５０人の減少となりました。
新規失業保険申請者数がピークアウトしていることから、米国の景気後退は、既に終了していると思われます。
その一方で、雇用保険の新規申請者数は、三ヶ月間以上、５０万人台の高い水準を維持しており、雇用の回復ペースは非常に遅いと言えます。
全体の雇用者数が増加に転じるためには、雇用保険の新規申請者数が、４０万人以下まで低下することが必要になります。
もし、現在のペースで新規申請者数が減少すると、４０万人以下まで減少するのに約２３週間かかることになり、来年の３月に雇用者数が減少から増加に転じることになります。
２０１０年３月は、景気後退による雇用者数の減少が始まってから、２７ヶ月目に当たり、今後、ほぼ、同じ月数をかけて、景気後退前の雇用者数に戻っていくとすると、その時期は、２０１２年６月と予想されます。
ＦＲＢは、雇用者数の回復を待って、利上げを再開すると考えられるので、その時期が２０１２年にずれ込む可能性が高くなったといえます。
