MarketPlace から、米国の住宅市場に関するデータを提供しているRealtyTrac社の社長と幹部社員へのインタビュー記事です。
このインタビューの中で、Vice President の Rick Shargad 氏が、興味深い発言をしています。
・今回は、これまでのパターンとは、全く異質なものでした。
・通常は、先に景気が後退して、失業率が上がり、住宅の差し押さえも増えます。
・今回の住宅差し押さえの第一波は、経済が4%で成長して、失業率も低いときに、始まりました。
・劣悪な貸し付けと維持不可能な高い住宅価格が、引き金となったのです。
・その結果、景気が後退し、失業率が高くなったことが、さらに、住宅差し押さえの増加を引き起こしています。これが、現在の第二波です。
・今年の末に失業率がピークアウトしたとしても、来年の1Qの差し押さえが活発化して、これは、来年の半ばまで続くでしょう。
・そして、次は、オプションARM(ローンの返済額が一定期間後、増加するタイプの商品)のリセットです。来年を通じて、リセットの半分が実行されます。これが、第三の波を引き起こすでしょう。
・結局、住宅の差し押さえ件数や在庫が、通常の水準に戻るのは、2012年以降になるでしょう。
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彼の予測が正しいとすると、米国の住宅価格が底を打つのは、第三の差し押さえの波が終わった2012年以降ということになります。
CR氏は、「オプションARMがリセットされる前に、多くの物件は差し押さえられるだろう。」と言っていますが、いずれにしても、かなりの長期間にわたって、米国の住宅価格に下落圧力がかかるのは、間違い無さそうです。