2009年6月 米・住宅価格(ケースシラー指数)

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米国の6月の主要20都市圏の住宅価格動向を示す指数(ケースシラー指数)は、前年比で、15.4%低下した一方で、前月比では、1.4%上昇しました。季節調整済みの指数も、前月比で0.7%上昇しました。


前月比を比較すると、4月がマイナス0.6%ですが、5月がプラス0.5%となり、二ヶ月連続の上昇です。

上の最初のグラフは、1987年からのケースシラー指数の推移です。
青い線が、10都市の指数で、赤い線が、20都市の指数です。

拡大図は、以下のリンク(CR氏のブログ)を開いて、グラフをクリックしてください。
Case-Shiller House Price Index Increases in June

グラフから住宅価格が底入れしているように見えます。
しかし、CR氏の考えでは、住宅価格は、まだ、これから、10%から20%下落するようです。

二番目のグラフは、収入に対するケースシラー指数の推移を表したものです。

拡大図は、以下のリンク(CR氏のブログ)を開いて、二番目のグラフをクリックしてください。
House Prices Real Prices, Price-to-Rent, and Price-to-Income

グラフを見て分かるように、収入と比べて、まだ、住宅価格が高すぎることから、今後、1.0程度まで下落する必要があると考えられます。

歴史的に見て、住宅価格は、住宅の差し押さえがピークアウトするまでは、底打ちしません。
しかし、失業率が2010年の半ばまで、上昇すると考えられる事から、住宅の差し押さえも、2010年の後半まで、増加すると考えられます。
従って、住宅価格が底打ちするのは、早くても、2010年の末か、2011年に入ってからだと予想されます。

3番目のグラフは、米・財務省が金融機関に対して行ったストレステストで、前提としたケースシラー指数の予測シナリオです。

緑の線が基本シナリオで、青い線が悲観シナリオで、実際のケースシラー指数は、赤い線で表されています。

拡大図は、以下のリンク(CR氏のブログ)を開いて、グラフをクリックしてください。
Case-Shiller House Prices and Stress Test Scenarios

現在までのところは、住宅価格の下落ペースは、基本シナリオよりも良い状況にあると言えます。
金融機関の不良債権の処理に関しては、住宅価格はポジティブな影響を与えていると思います。