中国の外貨準備を活用した海外資源獲得戦略

JOGMECが、中国の外貨準備を活用した海外資源獲得戦略についてレポートしています。


・Teck Resourcesはカナダを代表する資源大手であるが、世界金融危機の勃発、債務増によって経営が圧迫されている。

・中国投資有限公司(CIC)がTeckに資本参加する意向を表明した。

CICの投資原資は、中国政府が保有する外貨準備金であり、最近は国外の企業への投資を活発化させている。

温家宝首相は、在北京外交官に対するスピーチの中で、外貨準備金による海外進出後押しを公式表明した。

・中国政府は、海外進出について、資源の獲得と外貨準備金の効率的運用であるとし、資源企業の経営に参加する意図はないとの説明を繰り返しているが、今後さらに中国の投資が加速し、参加シェアが増加し、企業経営により大きな影響力を持つ可能性も否定できない。

・アフリカ(南ア、ザンビアジンバブエ等)、アフガニスタン等のリスクが高い地域では西側企業が進出を躊躇している間に、中国企業の一人舞台となってしまう可能性もある。