中国が対北朝鮮投資か、9000億円規模

大半のメディアが、このように、北朝鮮が六ヶ国協議へ復帰する見返りに、北朝鮮の要望で中国がインフラ整備に協力するようなニュアンスで、記事を書いています。
しかし、実情はかなり異なると、私は思います。

これまで、殆ど報道されて来ませんでしたが、昨年(2009年)から、中国は、北朝鮮国内の鉱山権益を次々と獲得しています。


北朝鮮は現在、中国など5カ国と計25の開発プロジェクトを進行中。このうち、中国は全体の80%を占める20件のプロジェクトに携わっており、残り5件を日本、フランス、シンガポール、エジプトがそれぞれ1件ずつ受け持つ。

・中国の北朝鮮での資源開発事業のうち、現在進行中の事業は5件、保留は5件、残り10件は未確認となっている。投資額が判明している12件の総額は、7日現在で5,290億ウォン。進行中の5件に限っても2,342億ウォンに上るという。

・韓国の金泰煥議員は「北朝鮮保有する鉱物の価値は約7,000兆ウォン」とし、中国が長期的な視野に立ち先行利益の獲得を狙っていると指摘。

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上のように、中国は、北朝鮮での資源開発を急速に拡大しており、大量の中国人労働者が生活するための住宅の建設や、採掘した鉱石などを本国に持ち帰るための、鉄道や道路、港湾などのインフラ整備が急務になっていると考えられます。

これらが援助ではなく、中国の企業が利益追求を目的に行っている投資であると考えると、北朝鮮における中国の経済的支配力が、急速に拡大していると推測されます。