米国の5月の主要20都市圏の住宅価格動向を示す指数(ケースシラー指数)は、前年比で、17.1%低下した一方で、前月比では、0.5%上昇しました。(季節調整済みの価格は0.2%低下)
前月比を比較すると、3月がマイナス2.2%、4月がマイナス0.6%となり、下落速度の縮小が顕著になってきました。
上の最初のグラフは、1987年からのケースシラー指数の推移です。
青い線が、10都市の指数で、赤い線が、20都市の指数です。
青い線が、10都市の指数で、赤い線が、20都市の指数です。
グラフからも住宅価格の下落速度が縮小していることが分かります。
一部で、住宅価格が底入れしたという見方が出ていますが、住宅価格は、下落速度を落としながら、長期的に下落傾向を続ける可能性が高いと考えられます。
6月の新築住宅販売や中古住宅販売の数値を見ると、住宅投資の底入れは、近いと言えますが、経験的に、住宅投資の底入れから、住宅価格の底入れまでは、数年のタイムラグがあります。
従って、住宅価格の底入れは、まだ、数年先だと考えられます。
従って、住宅価格の底入れは、まだ、数年先だと考えられます。
二番目のグラフは、米・財務省が金融機関に対して行ったストレステストで、前提としたケースシラー指数の予測シナリオです。
緑の線が基本シナリオで、青い線が悲観シナリオで、実際のケースシラー指数は、赤い線で表されています。
拡大図は、以下のリンクを開いて、グラフをクリックしてください。
Case-Shiller House Price Seasonal Adjustment and Comparison to Stress Tests
Case-Shiller House Price Seasonal Adjustment and Comparison to Stress Tests
現在までのところは、住宅価格の下落ペースは、基本シナリオに近い状況にあると言えます。
ただし、CR氏によると住宅価格は、季節変動が大きいので、10月か11月に大きく下落する可能性が高いそうです。
従って、基本シナリオから悲観シナリオに近づくリスクも、相当あることを念頭に入れておいた方が良さそうです。
従って、基本シナリオから悲観シナリオに近づくリスクも、相当あることを念頭に入れておいた方が良さそうです。