清水建設など バイカル湖でメタンハイドレートのガス回収実験に成功

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清水建設は、ロシア科学アカデミー陸水学研究所や北見工業大学北海道大学と共同で、バイカル湖の水深400mの湖底表層に閉じ込められたメタンハイドレートからガスを解離・回収する実験に成功しました。


・表層MH(メタンハイドレート)から、ガスの解離・回収に成功したのは、今回の実験が世界で初めてです。

・世界的には、海底などの深層、地下100~300mの場所に豊富に存在する深層MHの開発が、主流のテーマになっていますが、近年の調査研究により、海底や湖底の表層でも、MHの存在が明らかになりつつあります。

・日本近海ではオホーツク海日本海の表層でその存在が確認されています。

・上の図は、今回の回収方法の概念図で、チェンバーを湖底に降ろして、表層のMH層を掘削、攪拌します。

・これによってMHは水に溶解し、この溶解水を湖上へポンプで揚水します。すると水に溶解したMHが揚水過程で、海水圧の減少によってガスが水から分離。この分離したガスを湖上で回収し、作業完了です。

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個人的には、深海底のさらに地下を掘削する深層MHの開発は、技術的に非常に困難だと思っています。
それに比べると、上のような表層MHは、技術的なハードルが低いので、採算に合う埋蔵量が発見されれば、期待できる資源だと思います。