欧州の天然ガスの需給見通し

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TOD の Euan Means 氏が、欧州の天然ガスの需給見通しについて、詳細な分析を行っています。

http://europe.theoildrum.com/node/4933/

欧州の天然ガスの生産は、昨年、ピークを打って、今後、大きく輸入に依存することになります。
英国は、今年の2月にも、天然ガスの在庫が底を打つ危険性があります。

【要点】
1.2006年の欧州のOECD諸国は、天然ガスの55%を域内で生産して、残りをロシアとアルジェリアから輸入した。

2.欧州の生産国は、ノルウェー、イギリス、オランダである。ノルウェーは、増産を計画中だが、政治的な保護要請から、130BCMを上限としている。イギリスとオランダは既にピークを打って、減退している。

3.天然ガスの消費は、毎年、2.6%伸びている。

4.ロシアは、天然ガスの輸出を続けると言っているが、主要三ガス田(Yamburg, Urengoy and Medvezhye)は、既に減退に入っている。

5.アルジェリア、エジプト、リビアは、生産を拡大する予定だが、国内消費が大きく伸びているために、輸出余力が減少し、2015年がピークと予想されている。

6.OECD欧州の輸入量は、現在の197BCMから、2020年には、442BCMに拡大する見込みだが、この増加分に相当する輸出余力の有る国は無い。