意外に減らない2009年の原油需要

意外に減らない2009年の原油需要

【先進国の原油需要】
IMFの予測によると2009年の先進国の成長率は、0.5%の低成長である。
過去の成長率と原油需要の関係を見ると、先進国の原油需要は、4%から7%のマイナスになる可能性がある。
ただし、固定費的な需要は減らないことから、実際には、マイナス幅はこれよりも縮小すると予測される。

新興国原油需要】
IMFの予測によると2009年の新興国の成長率は、6.1%の高成長である。
過去のモデルから、新興国原油需要は、4%から6%のプラスになると予測される。
ただし、新興国でも省エネ技術の普及などで、実際には、プラス幅はこれよりも縮小すると予測される。

新興国の経済規模】
新興国のGDPをPPP(購買力平価)で換算すると、既に先進国の5割程度に迫ってきている。

【世界の原油需要】
上記のように、先進国と新興国の経済規模は、ほぼ、同等で、原油需要のプラス要因とマイナス要因が相殺すると考えられるので、2009年の原油需要の伸びは、ゼロか微増になると考えられる。
実際に、IEAの予測では、2009年の原油需要の伸びは、0.8%のプラスとなっている。