2014/2 世界のコーン需給 16.7% 在庫率 ▼

米・農務省が発表した世界のトウモロコシ需給報告(2014年2月報告)によると、期末在庫率は、前月報告から0.4ポイント低下して、16.7%となりました。


生産量:966.63(+12.0%)
消費量:943.33(+9.5%)
需給バランス:△23.30
期末在庫量:157.30(+17.4%)
期末在庫率:16.7%(+1.1ポイント)
単位:百万トン
需給バランス:△供給超過、▲供給不足
出典:米国農務省
括弧内は対前年比

【需給】
生産量は、米国で例年より涼しい夏と生育期間の伸長により単収が上昇し史上最高、ウクライナ等の旧ソ連諸国、EU、中国等でも増加となることから、世界全体で前年度を上回り史上最高となる見込み。また、消費量も、米国、中国等で増加し史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。

【価格】
2013年1月以降、米国のエタノール生産は減少したものの、飼料用需要が増加したことやアルゼンチンの高温・乾燥天候から値を上げた。2月以降、米国の輸出需要の不振やブラジルの豊作見込みから一旦値を下げたものの、飼料用需要、エタノール生産の増加等の需要回復見込みから値を戻した。その後、3月末の米国四半期在庫報告で市場予想を上回る在庫となったことから値を下げた。4月中旬以降、米国で降雨により土壌水分の改善が見られたものの、低温多雨型の天候による作付け遅れから値を上げた。5月中旬には天候の回復による作付けの進展から6ドル/bu台後半に下げたものの、その後は旧穀の需給の引き締まりから、7ドル/bu前後に上昇した。7月中旬以降、2013/14年度の米国産の豊作が見込まれたことから、4ドル/bu台後半に下落。
8月以降も、米国産の生育の遅れや米国コーンベルトの降雨不足傾向があったものの、収穫の進展と豊作見込みから値を下げた。
さらに11月以降、米国環境保護局のエタノール向け使用義務量の引き下げ提案や、収穫終了に伴い米国産とうもろこしの大豊作が確定的となったことから4ドル/BU台前半まで低下したが、予想を上回る輸出成約や堅調なエタノール需要から、現在は、4ドル/bu台半ばで推移。