【直近の履歴】
前回は、産業金属の中から、亜鉛の実質価格の推移を調べました。
今回は、 これまでに調べた四つの産業金属(銅、アルミニウム、鉛、亜鉛)の実質価格から、産業金属価格指数を計算して、分析してみます。
1.手順
産業金属価格指数を作る手順は、以下のとおりです。
(1)個別商品の実質価格の計算・・・銅、アルミニウム、鉛、亜鉛
(2)実質価格の前年同月比の計算
(3)重み付けの決定
(4)加重前年同月比の計算
(5)産業金属価格指数の計算
産業金属価格指数を作る手順は、以下のとおりです。
(1)個別商品の実質価格の計算・・・銅、アルミニウム、鉛、亜鉛
(2)実質価格の前年同月比の計算
(3)重み付けの決定
(4)加重前年同月比の計算
(5)産業金属価格指数の計算
4.重み付けの決定
期間毎の重み付けを以下のように設定しました。
期間毎の重み付けを以下のように設定しました。
1850年~1875年・・・銅(100%)
1876年~1895年・・・銅(75%)、亜鉛(25%)
1876年~1895年・・・銅(75%)、亜鉛(25%)
1896年~1900年・・・銅(40%)、アルミニウム(40%)、亜鉛(20%)
1901年~2010年・・・銅(35%)、アルミニウム(35%)、鉛(15%)、亜鉛(15%)
5.産業金属価格指数の計算1850年の産業金属価格指数の初期値を100とします。
1851年以降は、加重前年同月比を前年の指数に乗じた値を、当年の価格指数として、2010年まで求めていきます。
6.産業金属価格指数(実質)の推移
上記で求めた産業金属価格指数(実質)の推移をグラフ化すると以下のとおりです。
6.産業金属価格指数(実質)のブレイクポイント
1850年・・・100.00
1856年・・・113.52でブレイク
1864年・・・113.76でブレイクするとともに、この時期のピークを付ける
1850年・・・100.00
1856年・・・113.52でブレイク
1864年・・・113.76でブレイクするとともに、この時期のピークを付ける
上記のように、産業金属の実質価格は、1860年と1920年の商品循環のピークで、大きな価格上昇が見られるものの、1920年頃まで価格下落が続き、その後は、一定範囲内での値動きとなっています。
これは、産業金属が精錬に大量の電力を使用することから、水力発電などで安価な電力が調達できるようになったことが、価格に反映されたものと考えられます。
以下のチャートは、上記のデータを1920年以降に限って、プロットしたものです。
ノイズは大きいですが、商品循環に沿った動きも見て取れます。
7.データ保存先
今回、作成したデータは、SkyDriveに保存しておきました。
ユーザーID: yada7215の公開フォルダにある、 industrial_metal_price.xls を参照してください。
次回からは、全体の商品価格指数を求める前準備として、2011年以降の直近データの反映方法を検討してみたいと思います。