石油輸入、精製ならびに備蓄拡大に向かう中国

JOGMECが、中国における石油需給の今後の方向性について、レポートしています。


・中国は2015年頃には米国を抜き世界最大の石油輸入国となる可能性がある。米国は石油需要が減退し、シェールオイル増産等により国内供給が増えているが、中国は石油需要が往時の勢いはないものの伸びており、国内供給が頭打ちのため2015年頃には石油対外依存度が7割に達する可能性がある。

・2012年1~3月はイランおよびスーダンからの原油輸入が大幅に減少したが、サウジアラビアに加えロシア、ベネズエライラクアンゴラからの輸入がこれを補っている。

・2012年1~3月の石油輸入は精製処理能力の増加と、供給途絶懸念等の要因で大幅に増加したが、欧州や国内経済の後退を受け足元の需要は鈍化傾向にある。

・中期的には商業貯蔵設備や国家備蓄の増強が今後の輸入増加の一因となる可能性がある。