米国の原油掘削で拡がる太陽熱技術の利用

ロイターから、原油価格の高騰を受けて、米国で、太陽熱技術を利用した原油掘削が拡がり始めているとのニュースです。


・一般的に、老朽化した油田から重質油を掘削するために、蒸気を油田に注入します。

シェブロンやベリーなどの石油開発会社は、その蒸気を低コストで作るために、太陽熱を利用しています。

・通常、太陽光発電は、化石燃料を燃やす火力発電よりも高コストですが、太陽熱を利用した蒸気発生は、化石燃料を燃やすよりも低コストで行えます。

・現在、安くなっている天然ガスよりも、さらに、安く済みます。

・蒸気やガスを油田に注入する方法をEORと呼びます。

・油田の1次回収や2次回収では、埋蔵量の20%から40%を回収できますが、EORを使用すると60%まで回収が可能です。

・GlassPoint Solar 社は、そのような太陽光を利用したEORサービスを提供しています。

・同社によると、蒸気1千立方フィート当たり、約4ドルで販売し、カリフォルニアでは、2.8ドルで販売しています。太陽光の豊富なペルシア湾では、2ドルまでコストが下げられます。

・この手法は、価格上昇が見込まれている天然ガス利用に対するヘッジになります。

・ただし、まだ、太陽熱EORの手法は、実験的なもので主流とはなっていません。

・現在のプロジェクトが成功すれば、5年以内に主流になると予想されています。