2011/2 米・雇用統計 失業率 8.9% ↓ 雇用者数 19.2万人増 ↑

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労働省が発表した2011年2月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が19.2万人の増加、失業率は前月から0.1%低下して、8.9%となりました。
非農業部門の雇用者数の増加は5ヶ月連続です。


上の最初のグラフは、1960年からの失業率(赤線)、就業者比率(黒線)、労働力率(青線)の推移です。
2月は、労働力率が代わらないままに、失業率が低下しています。

拡大図は、以下のリンクを開いて、最初のグラフをクリックしてください。
February Employment Report: 192,000 Jobs, 8.9% Unemployment Rate

上の二番目のグラフは、米国の過去の景気後退で、雇用者数が減少を始めた月を起点にして、何ヶ月目に何%の雇用が失われているかを表したグラフです。

今回の景気後退では、雇用者数の減少開始から、2011年2月時点で、38ヶ月目に入っており、約5.4%の雇用が失われています。
グラフからは、雇用者数が景気後退前の水準を回復するまでには、これまでの景気後退よりも長い期間を要することが、読み取れます。

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今回の雇用統計では、労働力率が低下しない中で、失業率が下がった点が評価されます。

また、長期失業者数、パートタイム労働者数が減少したのも良い点です。

しかし、平均週間労働時間が変らず、時給単価も殆ど変化が無かったのは、あまり、評価できませんでした。

全体的には、雇用については、小さく局所的な改善ですが、良い方向に進み始めていると感じさせるレポートでした。

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今回のレポートは、建設労働者数が増加していたのが注目されます。
これは、集合住宅の建設が回復していることが、素直に反映されたのだと思います。