全米リアルター協会(NAR)から、2010年6月の米国の中古住宅販売と中古住宅在庫が発表されました。
中古住宅販売戸数は前月比5.1%減少して、季節調整済みの年率換算で537万戸となりました。
上の最初のグラフは、1994年からの中古住宅販売の推移です。
政策効果で二度リバウンドしていますが、再び失速し始めています。
政策効果で二度リバウンドしていますが、再び失速し始めています。
ニ番目のグラフは、2002年からの中古住宅在庫の推移です。
6月の中古住宅在庫は前月よりも増加して、399万戸となりました。
在庫水準は、2005年以前の平均値(200~250万戸)と比べて、約2倍の高水準に在ります。
三番目のグラフは、中古住宅在庫が販売数の何ヵ月分に相当するかという供給月数の2001年からの推移です。
現在の販売ペースで8.9ヶ月分と、在庫増・販売減の影響で前月よりも悪化しています。
正常値は、6ヶ月程度です。
現在の販売ペースで8.9ヶ月分と、在庫増・販売減の影響で前月よりも悪化しています。
正常値は、6ヶ月程度です。
今後、住宅購入者向け税控除措置の期限切れで、さらに、中古住宅販売数が減少するため、2010年の後半から2011年にかけて、供給月数は、10ヶ月程度まで上昇すると予想されています。
供給月数が6ヶ月を上回ると、住宅価格に下落圧力がかかると言われており、2010年の後半から2011年にかけて、住宅価格も5~10%程度下落すると予想されています。
米国経済の最大な障害は、この中古住宅の大量在庫であり、ここが改善されない限り、景気の大幅な改善は無いと考えています。