米国の理工系大学卒業者の初任給(年収)ランキング

米国で大学卒業者の就職支援を行っているNACEという団体が、今年の冬の理工系大学卒業者の初任給(年収)ランキングを発表しました。


【初任給(年収)ランキングのベスト5】
1.石油エンジニア 86,220ドル(793万円)
2.化学エンジニア 65,142ドル(599万円)
3.金属鉱山エンジニア(地理学系含む) 64,552ドル(594万円)
4.コンピュータ科学 61,205ドル(563万円)
5.コンピュータエンジニア 60,879ドル(560万円)

注)日本円には、1ドル92円で換算しました。

上のように、石油エンジニアが大きく他の職種を引き離しています。

ちょうど、JOGMECが、オセアニアの天然ガス開発の展望と課題について、レポートしていました。

その中でも、エンジニアの確保が大きな課題となっていると述べられています。

●上記レポートからの引用
 豪州は労働者の移入が厳しく制限されており、石油ガス産業、LNG産業では、エンジニア、労働者共に外国からの受け入れが難しい。
 したがって、複数の新規LNGプロジェクトの設備建設が開始されると、労働力調達が限界に達する可能性が高い。
 豪州LNG業界は当然ながらこの労働力確保の難しさを認識しており、新規プロジェクトは基本設備を海外で組み立てて持ち込む方式を多用している。
 それでも、Woodside社Pluto-1トレイン(430万トン)では約3,000人、Chevron社Gorgon(1,5 0 0万トン)では1万人の新規労働力が国内で必要と言われる。

 具体的には国内で石油ガスエンジニア育成のプログラムの充実を図り、また海外からの熟練エンジニア受け入れが検討される。こうした検討が軌道に乗って実現すれば、LNG産業の労働力不足が緩和される可能性もある。
●引用終了

今後、10年~20年の間は、世界中で、石油、化学、鉱山系エンジニアの売り手市場が続くと思います。