世界のLNG需給の見通し

世界のLNGの需給が短期的には緩和するという見通しが、いくつか出ています。

Wood Mackenzie Consultantsという会社が、アジアのLNG供給が需要を57%上回るとの見通しを出しました。
Asian LNG Supply May Exceed Demand by 57%, Wood Mackenzie Says

・パプア・ニューギニア、オーストラリア、インドネシアのいくつかのLNGプロジェクトを合わせた供給が、2015年までに4400万トンを上回る見込みです。

・この期間のアジア太平洋地域の需要は、中国が主導したとして、2800万トンに留まる見込みです。

・結果的に、アジア太平洋地域のLNG供給が需要を57%上回ると見られます。

・LNGのスポット価格の低下を防ぐために、これらのプロジェクトを延期すべきである。

JOGMECも、2009年から2011年の世界のLNG需給について、分析しています。
世界LNG市場を考えるうえでの基本シナリオ

・2010年までの世界LNG市場は過剰在庫となる可能性が高い。

・新規プロジェクトの延期などの調整が行われない場合、価格が大きく低下する可能性が高い。

・しかし、経済成長率、天候・地政学的要因などの不透明要因が多い。

・2011年以降のLNG供給追加能力は大幅に低下。

・2015年以降は、供給能力の余裕が減少する可能性もある。